その後
前回の「真夏の悪夢」の話を娘にしましたら彼女は大憤慨して「その子またやるわよ。
いや、やらされるわよ。絶対初めてやない。」と言い切ります。
娘の方があの子の親に近い世代ですから、その憶測は間違っていないのかもしれません。
と、おもいつつも、あの日以来、あの子の姿を見たことはありません。
私も家人も出社時に外に出るたび無意識にあの子の姿を探していますが、まだ再会は
していません。
あの子があの日親に「誰だか知らない怪しいおっちゃんの車に乗せてもらった」と
話をして、それは危ないと親が危機感を抱いてもうこんなことはしないと思って
くれたのならそれはぞれで十分です。
(確かに家人は怪しいといえば、あやしい。)
それで、親がもう二度とこんな判断をしないのでしたら、家人が怪しかろうと、人さらいに
見えようが、それはそれでよしです。
まだまだ暑い日は続き、今日は我が家で娘の次男とそのお友達でプールの日です。
長男の時からなので相当な年期物で、所々から水が噴き出るのをパンク修理のシールで
補修しています。そんな骨董プールですが、なにしろ深い。外国製で水深がありますから、
子供達には大好評なのです。シュノーケルつけて潜れます。
昨今は海や川での水の犠牲になる子が後を絶ちません。
原因は多々あるのでしょうが、時代の流れをコロナが後押しして、学校のプールを非解禁に
したことも無関係ではないと私思っています。
確かに夏休みのプール当番は親も地獄のような時間でしたが、そこいらの川やため池などより
どれほど安全で快適でしょう。
私の子供時代には遊び仲間のケンちゃんが近所の池で水死しました。手製のボートで
漕ぎだして真ん中で浸水したのだそうです。
若かりし頃、家族で毎年楽しんだ仁淀川のキャンプ場では毎年水死者が出ていました。
子供が保育園時代に、同い年の子ため池で溺れ水死しました。あの時のお母さんの
振り絞るような泣き声は忘れることができません。
そんな時代を経てきて、昨今の親も子もひ弱だとは思います。プールでスイミング習っても
それはスポーツであって生存術ではないのです。
そしてそれはひとえに、子供たちに生存術を教えられなかった、私たち親世代の責任です。
私たちに育てられた子が、その子らにどうして生存術を教えることができるでしょうか。
因果は巡る・・この言葉がお盆を前に私の中を駆け巡っています。
「え・あーちゃん今度はインカに行くん?」
無邪気な次男の声にひっくり返りそうになった夏の朝です。。。