紅葉の寺で・・

2019年11月11日

紅葉にはまだ早いかと思いながら、昨日は紅葉の名所に某古刹に行ってまいりました。

日曜日ですので人出は多く、参道も両脇のお店も人でいっぱい。

特にいつも立ち寄る煮込みうどんの名店はお昼まで、まだ小一時間はあるというのに、長蛇の列です。

ここの客裁きの上手さはよく知っていますから、案外長蛇も気にならないものです。

お店の中から頭に日本手ぬぐいを被り前掛けはしているものの、黒縁の眼鏡に口ひげとちょっと

今時の兄ちゃんがメモを片手に「お次、何名様?」と次々に聞いていきます。

そう思って、店内を見回すと、こんなかんじのお兄ちゃんがあと2.3人。

慣れた捌きで客を誘導しています。

 

「へぇ。なんだかここにも現れてわね。」と私

「何が?」と家人

「ほら、自分探ししていますとか、自転車で日本一周していますって子が、ふらっと立ち寄り、お見せの

ご厚意でしばらくアルバイトみたいにさせていただいて、別れ際に泣きながら手を振るってあるじゃない?」

「やな言い方するね。悪意があるよ。」

「いやいや悪意はないけど、最近はNHKも民放もそんな番組が多くない?  最初見ていたころは、それなりに

感激していたけど、毎週毎週見ていると・・飽きるわね。」

「飽きる・・人の好意を飽きるかね。ほんとに君は人のこと信じないね。」

「うーん。信じないと言われればそうかもしれない。感動は人生にそう何回もあるものとは思ってないからね。」

そんな私を家人は異星人でも見るような眼で凝視しています。

私はそんなに「風変りな人間(いや、魔女ですが・・)」でしょうか。

 

順番がきて、私たちは煮込みうどんと田舎おでんにありつくことができました。

おでんは、相変わらず武骨で野趣に溢れています。芥子みそもいつものように美味です。

お店を出て、参道の階段を上がりながら「なんだかおうどんの味変わったね。」

「どういう風に?」

「不味くなった。田舎臭い濃い味が半端に薄味になって、なんだかおこちゃま向けになった

気がする。万人に媚びた味。昔の山椒が効きすぎるくらいの刺激が懐かしい。」

「君は何でもそういうね。少し食べ続けると味が変わったというけど、それ飽きたんじゃない?」

飽きたか・・そうかもしれない。でも私ここの煮込みうどん30年は食べているのよ。だからこそ

味の変化が判るんじゃない?

それを私の飽きっぽさに変換するか?

 

世の中の変わるものと変わらぬものと、それを身に感じることは年を経るということかもしれませんね。

ま、それは私が繊細ということでもありますよね。

「でた! 究極のナルシズム。」

家人の減らず口を簡単にスルーして、魔女相談員は今日も、我が道を征く・・です。。。

 

 

 


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