恐竜との遭遇②

2024年07月31日

福井県はあの焼き鳥で有名な「秋吉」の本店があると聞いて、家人が行かないわけがありません。

チエックインをしていると、周りにもどう見ても恐竜目当ての家族連れ。

大概が親子ともガーリーなシャツ着てリュック背負って帽子被っています。父も子も。

それを横目に早めにチエックインするとまずはお風呂。屋上の大きなお風呂は気持ちよかった。。

湯上りにサービスのアイスキャンデー。うーん。美味。そしてもう一本。ミニサイズなのでいいかと

思って、後から出てきた次男にもつい二本目を勧めてしまって、これが後の禍の種になるとはこの時は

つゆ知らず。

 

一息ついて秋吉本店に向います。

片町という繁華街の入り口近くにあって、途中道を尋ねた男性に「本店は旨いですよ」と言われて

期待は厭が上にも高まります。

店内は広くて長いカウンターと入口奥にあるテーブル席ですが、どちらもほぼ満席。まだ17:30です。

それでも待たずにカウンターに座って、それぞれに好きな串を。

ところが、次男は焼き鳥を食べず、トマトだとかキャベツとかキュウリとかまるでベジタリアン。

あとは鳥の串揚げ二本はついでかな。ただ、家人のビールと同じ速さでカルピスジョッキで二杯。

およよ・・・なんだこれ。駆けつけのカルピス二杯なんて聞いたことないぞ。しかもジョッキで・・

「ジュースはこれまでよ。あとは何か食べなさい。」という私の言葉に明らかに不満げ。

言葉にしない理性はまだ残っていたようです。

大好きなトマトを一皿ペロリと食べてカウンター向こうのお兄さんに「トマトくださーい」と

声を掛けます。物おじしないのは評価しますが、小二がカウンターからトマト追加注文するのは、

あんまりいい光景には見えません。

 

「もう、野菜ばっかりやめなさい。他のものにしなさいよ。お兄さん、悪いけどトマトなし。」

この私のセリフに次男は「トマトが好きなんやからいいやないか。まだ二つ目なんやから」と

明らかに私に届く声の独り言。

あんまり醒めたもの言いに、これがお前の本性かと、年甲斐もなく声にしそうな自分を抑えて

「お兄さんごめん。やっぱりトマト復活。」と、珍しく譲ってやりました。

隣でビール煽っている家人はそんな争いを何も知らず、飲んで喰って・・いい気なものです。

 

その夜は私と家人の間とは名ばかり、殆ど家人のベッドにもぐりこんで寝ていました。

翌日は雨。いや正確には夜中から雷は鳴るわ、雨は吹き付けるわの大荒れ。

朝になって少し収まったものの、雨は降っています。

家人は次男が寝ている間に屋上風呂とサウナを十分に楽しんできたようでした。

 

それでも博物館ですから、屋根はあるし、いいんじゃないと気落ちするなんてことはありません。

朝ごはんも、彼はご飯とみそ汁とあとは少しの果物を食べるだけです。

 

そして待望の恐竜博物館へ。

近づくと畑の真ん中に白い球状の建物が見えます。見方によれば恐竜の卵にも見えます。

期待を抱かせて、近づくとなんやらザウルスのお出迎えがあり、周りは小学生だらけ。

入場予約が必要なので、その時間まで少し待って、入ります。中は宇宙ステーションみたいに

清潔でさっぱりしています(宇宙ステーション、行ったことはありませんが・・)

三階が入口のようで入ってすぐエスカレーターで下に降ります。もうそこから白亜紀は始まっています。

外からみた卵がドームの建物になっていて、その中に処せましと置かれてある恐竜の骨格標本。

そして時折吠える恐竜のレプリカ。もう子供たちはみんな興奮しています。

 

そして珍しいことに次男も興奮気味。ほんとに恐竜好きだったんだと、遊びに行きたい口実と

思い込んでいた自分を反省しました。ここではね。

私は次男の自由研究のための写真取りに奔走。

ほんとうに久々に、夏休みの母親の重い責任(宿題させるという)を味わいました。

家人がサウナで聞いていたので少し早めのランチです。それでも予約場は長蛇の列。恐竜を模した

カレーやランチはさすがです。

私はここで越前そばとソースかつ丼頂きましたが、失礼ながら福井のみなさま、これで地元ソウル

フードというのは、ちよっと難しいのではと、思いました。

薄いとんかつにソースかけて、それをご飯に載せるだけです。とんかつにもソースにもひねりなし。

揚げたてのとんかつは美味しかったですが、わざわざウスターソースかけてご飯に載せて食べる

理由はなんでしょう・・と、この非礼なおババは感じたのです。ごめんなさい。

 

おみやげ売り場も、もういっぱい。みんなリュック背負っているので、正直邪魔。

ひっかかるんですけど、そこはそれこんな時です。我慢はします。

図鑑やら限定トミカやら買って、次男に支払させようとしたら、なんとオートレジ。

しかも台の上に、商品置くと自動的にスキャンして料金が表示される仕組み。そしてもち支払いは

キャッシュレス。

今どき、子供にお金出しての支払い体験させるのは、なかなか難しいです。

子供たちは、社会生活バカになるばかりです。

 

買い物終えて、外に出ると、どこにでもある例の「ガチャガチャ」

もち次男もしますよね。そんな時だけ自分の財布からお金を出しますが、それが

言葉に出来ないくらいのトロさ。バッグから財布だして、200円出して、財布閉めてバッグに

戻してファスナーするまでに気が遠くなるような時間がかかります。

これ並んだところでしていたら、絶対顰蹙買いますよ。

 

それでも握りしめた200円を機械に入れ、ぐにゅぐにゅのボール手にすると満面の笑顔です。

お友達のなんとかちゃんの分もともう一度。バッグからを始めたころ、隣の親子連れが私達の

やり方を見に来ました。どうやらお金を入れるところが判らないようす。

私が、指でここと教えてあげると「謝謝」とお父さん。

あら、お父さんやったんや。肩までの黒髪に赤いパンツ、お父さんか、お母さんかとは思っていましたが

中国の方とは思いませんでした。

「OK?」と聞くと、親指立ててOK、OKと答えてくれます。

バリで中国の綺麗なお姉さんに助けられた私です。ここでお返しできるなら・・あまりに

ささやかですが・・本望です。

楽しんで行ってくださいね。と、心の中で言っておきました。本当は親子に声かけたかった

ですが、語学力の欠乏はいかんともしがたい。

そして別れた後で気付く、翻訳アプリの存在。ま、こんなもんですよ。

自己満足で充分です。どうぞよい旅行を~

 

博物館を出ると、また雨です。なので東尋坊は諦めて、今夜の予定の淡路島に向うことに

しました。

思えば何十年も前、初めて福井旅行を計画した時、行く前日になって越前岬が崩落してから、

私の「災害女」は始まったのです。

それ以降、行くところ行くところ、その前後に必ずその地になにか災害がある。もうここにも

何度も書きましたけどね。その発端がここなのです。

自分は遭遇はしないのです。必ずその前後。

「迷惑な観光客」と言われても、返す言葉がありません。

そして、それでも次にどこかに行きたい私です。

全国の皆様、どうかお許しください。そして、行く先をここでその前に公表しないことを

ご理解ください。

 

このまま私たちは淡路に向います。

そこでもまた次男とのひと悶着、ふた悶着はありましたが(前述のアイスキャンデー事件も含めて)それは

またいつかの機会にということで、長い夏休みの始まりに、過酷な四日間の旅でした。。。

 

 

 

 

 

 


フリーダイヤル 0120-039-242