餌食

2025年04月16日

花冷えと言うには、なかなかの厳しい寒さで、連日空を見上げては呪いの言葉を吐いています。

もう、いいかげんにしてっ!! 冬はお・わ・り・よ。

 

四月に入るとテレビドラマも刷新して、あの正規の駄作と言われた・・いゃ、ちょっと言い過ぎ

ですかね。朝ドラのギャル姉も、アンパンマンにその座を譲りました。

やなせたかし氏の実弟、柳瀬千尋氏については、かつて門田隆将さんの書いた「慟哭の海峡」で

その生涯と、同氏に対するやなせ氏の思いを綴っていましたので、それはそれで興味深くドラマを

見ていました。

 

この本を読んで、やなせたかしという漫画家に対する私の思いは変わりましたし、アンパンマンという

キャラクターへの読み込みも変わりました。だからと言ってファンにはなりませんでしたが、

あの時代に生きた誰しもが、戦争の翳を心のどこかに秘めて生きているのだということが改めて

思い出されます。ゲゲゲの鬼太郎の作者水木しげる氏もしかりです。

 

もう戦後80年になって、生きてその体験を語れる人は限りなくゼロに近くなりました。

語り部として次の世代をと言われて久しいですが、こういう心に秘めた人たちの奥の奥の襞の

その裏にちょっとだけ触れて見ると、語り部二世という言葉がなんと空虚・・と思わざるを

得ないのです。

ヒトの心の奥の奥は、誰も判らない。肉親でも親子でも、もちろん夫婦でも判らない。

でも、判ったふりしてあげることも大事だなと思う相手はあります。

相手に合わせて、ふりしてあげたり、正面切って反論したりするのは、年取った者の

芸の内・・と思っています。

 

若い時はそれを不実とか、ごまかしとか思っていましたが、それが年長者としての

思いやりであることは、それなりの月日がたてば判ります。

なかに、どうしても判らぬ輩もおりますが、それはどの世代でも同じこと。

相手にしないことですな(笑)

 

今日は娘の次男がやってきます。

小学三年生になった彼は、よく言えばユニーク。はっきり言えば人よりちょっと

遅めの問題あり児です。じぶんとこの子ですから、歯に衣着せず言う事をご容赦ください。

この子は、体より先に口が動く、まるで幼き日の私です。

でも、父も母も兄も彼の言葉をだれも聞いてくれません。ただただ「屁理屈」と

流されるらしいのです。要は誰も相手にしてくれない。

 

私はこれが不憫です(笑)

よく判るのです。私もそうでした。親から「理屈ぱっかり」とか「屁理屈言うな」と

何度叱られ疎まれたことでしょう。

彼を見ていると、幼き頃の自分を見ているようです。

我が家に来てはすぐにゲーム機に流れる彼に、難癖をつけて(笑)そこから引き剝がし

「ちよっとここにおいで」と正面に座らせて、ディベートに持ち込むのは今の私の

楽しいひと時です。彼は迷惑そうですが、なんといってもまだまだ舌戦になれば

私の楽勝です。。ふふ、10年早いわっ。

 

ところが、ある日娘がぽろっと

「昨日、またR(次男の名)が訳の判らないこと言うのよ。で、あんまりうるさいから

私が叱ったら、S(長男の名)が、Rに向って、お前の相手はあーちゃん(私です)しか

できないんやから、あーちゃん家に言ってやれと諭していたわ」と言うのです。

 

・・・む、むむ

これは彼(次男)にとって良いことなのでしょうか。家族から討論を拒否され、

おババに丸投げされる・・これでいいのか。

親の教育放棄ではないかという言葉を呑み込みました。・・いや言いました。黙っては

いられない性分なので。

 

彼の親たちに、何を言っても無駄です。そういうことを理解できないし、しょうとしない

そういう人種なのです。私はこれを個別と秘かに分けています。

 

さて、同種の次男がそろそろ来ます。

彼はゲーム、ゲームと喜んでくるでしょうが、「飛んで火にいる夏の虫」そうやすやすと

自分の遊びに没頭はさせませんよ。

おババは手ぐすねひいて、あなたの帰りを待ってます。ふふふ。。。

 

 

 

 

 


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