意志カード
弊社は市内のほぼど真ん中に位置しています。
銀行も公共機関も近く、また商店街からも目と鼻の先です。
そんな位置ですから周囲も飲食関係のお店が多く、もちろん夜のお店もあります。
そんな場所柄ですから、このご時世に夜お店が開けられずに苦労されている
店主さんも間近かで見ています。
うちのすぐ近くには市内で食べログナンバー1の居酒屋さんがあって、そこは
確かに終日満席。私たちも何度か帰りがけに声をかけたのですが、たいていは無理。
こんなに近いのに入店したのは一回きりというお店です。
しかしそこは、満席の時でも対応が気持ちよく、「またお願いします。」と言う声と
心づくしの缶ビールがお客さんの気持ちをほっこりさせるのです。
その店が「ランチはじめました」と、白い紙にでかでかと・・
毎日午前から仕入れしていたのは知っています。
そうやって夜の準備していたのに、なんと今日からはランチなのだそうです。
そう思って事務所に着くと目の前のダーツバーの店主さんが昼日中から店先で
テーブルを広げています。
何かと思ったら、お弁当です。3~4種類のお弁当をそこに広げて販売をするらしいです。
わが社の正面のお店ですから出入りのたびに会釈をかわし・・・
買わないわけにはいきませんよねぇ・・・
裏手にあるイタリアンのお店は、なかなかの人気店でいつもお昼を外していくのですが
今日貼り紙がでて「ランチのテイクアウトはじめます。」
いやはや、どちらもなかなか大変です。
混みあったお店での食事は当然ながら、どのお店もコロナ感染が出た時のマイナスを
考えればこういう手段になるのですよねぇ。
今は日本中が、いや世界中がこんな状況です。
医療関係者さんたちに心から感謝いたしますと、なんだか空々しく聞こえるコメントもありました。
でも、私はイランで医療従事者の母親が一か月帰宅できず、祖父母のもとで暮らす6才の女の子が
一人で自転車にのって遊んでいた時、なんの前触れもなく帰宅した母親と再会して、言葉もなく
ただただ慟哭していた姿が何よりも心に沁みました。
こんな思いをしている子供たちが世界中にどれだけいるだろうと思うと、天災とはいえコロナを
心から憎みます。
そして私は「集中治療を譲る意志カード」にしっかりとサインしました。
これは、ご存じの方も多いでしょうが、自分が感染して人工呼吸器や人工肺などの高度治療を
受けている時に、機器が不足したら若い人に高度医療を譲りますという意思表明のカードです。
そういう年寄り(と言う言葉を使うのは本意ではありませんが、この場合他に見当たらないので)
がいることも判っておいてほしいものです。。。