今日は怠け者の魔女おばばも、我関せずの家人もそれぞれに仕事に就くことになり

私はひとまず自宅を出ました。

そして途中で気付きました。家人が後部座席にバッグを置き忘れたままで

あることに・・。忘れ物はよくあることですが、これには財布やカードも

入っていますから、そのままにしておくことはできません。

親切な私は、そこから自宅に引き返しました。

 

そしてその途中、行き慣れた一車線の道を走っていると突然「パンッ!」と破裂音。

え・・え?？なにごと・・

前に目をやるとなんと左側のドアミラーの鏡がパカンと外れて本体から二本くらいの

細い配線に繋がれてブラブラしているではありませんか。

私の頭の中は一瞬真っ白・・何事が起ったか理解できません。

ただ、左側は田んぼで何もありませんから、人身事故でないことにまず安心。

そして左のコインランドリーの駐車場に車を止めて、回り込んで鏡を見ると

一面蜘蛛の巣を張り巡らせたような亀裂が走っています。

まずは何があったかと、少し道を遡ってみますが何にも衝突している跡はなし。

第一、車自体に傷がないのです。もちミラーにも。

この車は去年の秋に10年以上乗り続けた車から買い換えたばかりの四輪駆動で

今はやりのSUV車です。

なりは大きいのですが、バックモニターやらなんやらが完全装備でとても乗りやすく

私は至極お気に入りなのです。

家人に電話を入れても繋がらないので、娘に状況説明すると「で、車はどうなってるの?」

「うーむ。そうね眼窩から目ん玉が飛び出してぶらんぶらんしている感じかな。」

・・・「相変わらずエグい表現やけどよく判るわ。」と褒めているやら貶しているやら

判らない反応でした。

 

ディラーに連絡すると担当はお休みと言います。こういうタイミングよくありますよね。

メカの人に状況を話すと「ここまで持ってきてもらうますか?」

・・・・ここでプチ・・・

「行けるわけないないでしょ。こんなミラーぶらぶらで市内まで行くぐらいなら自宅に

帰ります。状況を知らせないといけないと思うから、現場で連絡してるんでしょ。」

すぐに代車用意していきますと、50分後に着きました。17キロくらいの距離です。

見たこともない営業とメカが二人きて、営業がミラーを見ると「あ、これ当たってますね」

左のミラーは無傷です。いや、あえていうなら黄色の線は薄く入っています。

触れたかどうかと言われれば、自信はありません。

でも、その程度でこんな状態になりますか?

しかも、前から当たってガラス一面に亀裂が入って外れてブランブランなんてことある?

 

ここで言っても仕方がないのでそのまま、修理をお願いしました。

前後にドライブレコーダーを付けていますから、それ見たらなにか判るでしょ。

 

私はそのまま仕事に出て、土曜日なので少し早めに帰りました。

するとディラーから電話。

最初に出た方です。

「お客様のドライブレコーダー見ましたら、前方のお店の看板に工事中の看板が

貼り付けられてそれに当たっているように見えます。その前方にバイクの方がいたので

それに気を取られたのではないですか？」

・・・・・看板は知っています。私もそれかと思い、車を止めてすぐ見に行きました。

でも、看板にはなんの瑕疵もなく、もちろんミラーについているのはあの黄色の

一筋の線だけです。

「あのね、当たったというならそれはドライブレコーダー見たらはっきりするから

それから納得しますけど、車が当たったとして、あなたが傷だというあの線みたわよね。

あの程度でミラーから鏡が外れて全面亀裂が入ってぶらぶらするの?

第一、衝撃緩和するために、ミラー自体が当たったら内側に折れるようになってるのよね。

折れてないんだけど？」

「亀裂は外れてドアガラスに当たって割れました。」

「ガラスのどこに傷があるの？」

「・・・ミラーは中央に当たると反動で跳ね返ってもとに戻ることがあります。」

・・・・私のプチッはとうとうぶちっ・・に変わりました。

 

「そう、そうですか。ではお聞きしますがあの車はSUVよね。あれって山道とか

悪路に強いっていうのが売りなんじゃない?

あなたの言い分なら、あの車で山道走っていたら、木の枝が触れても、ミラーから

鏡が外れて、ひび割れた目玉みたいにぼろっと垂れ下がるということ？」

「いや、そんな・・」

 

確かに私は機械音痴です。メカには弱い。人並みはずれて・・・

でも、理屈で納得できないことは、できないのです。

「明日、担当さんがいらしたらお電話ください。そして私を納得させてください。」と

静かに電話を切りました、ホントですよ。静かに切りました。

 

もちろん車の状態は写メ撮ってます。言った言わないの前に出来ることは

しておかなくては話になりません。

わが愛車はいま、ディラーに人質のように収められています。

明日どんな説明を受けるかは愉しみです。

こんな私は、今時では「クレイマー」と呼称されるのですか?

私は、ただ納得したいだけなのですが・・・