拘る女

2021年06月13日

日曜日の朝です。

さて・・と、遅い朝食を採って、家人が丹精込めた渾身のきゅうりを

三本刻んで、「きゅうりのキューちゃん」を作ってみました。

あら・・私だってやる時はやりますわよ。

 

家人は、私の料理を「出たとこ勝負の博打料理」と呼びますが・・

なんでも、時々誰も思いつかないような味の組み合わせ考えたり、調味料を

計量もしないし、味見もしないので、美味しいかどうかは食べてみないと

判らないというのです。

・・・ま、少なからずは当たってますけどね。私にとって料理は家事ではなく趣味です。

だから作りたいときは作りますが、気が乗らない時は作りません。

また、家人もそれを求めません。いえ求めないどころか、気が乗らない時は

しないでくれとまで言われています。

理由は至極簡単、そんな時に作ったものは、「言いようもなくまずい」からだそうです。

それは否定はしませんが・・・

 

そこそこ納得のいくきゅうりのキューちゃんができて次は小ぶりのじゃがいもを

揚げ煮にしょうかと準備していますと携帯が鳴りました。

時間からみて、車の件でしょう。

 

わが社の担当さんからです。開口一番、今からご自宅にドライブレコーダーを

持って行きたいと言うのです。

今、私はじゃがいもと格闘中で、それに応じる余裕はありません。それに、それって

穿った見方をすれば「ほら、ここぶっかっているでしょ。」という前提で話を

進めたいからでしょ?と言いたくなるのをぐっと堪えました。

 

でも、彼らが見て当たったというならそうなのでしょう。ドライブレコーダーって

そのために付いてるんですから。

 

今の車は人間を一番大切するように作っています。

もし人と触れたら、その人を傷つけないように自らの車体を壊して人への

衝撃を少なくするように設計されているのです。ですから、昔ベンツが頑丈で

衝突しても傷もつかないというのは、もう現代の安全倫理からは外れているのですと

担当さんは言います。

へぇ~今どきの車って、なんと自己犠牲なこと考えるのか。人間さまもちょっとは

考えろよって思ってるかしら?・・(揶揄)

 

へぇ、それはなかなかご立派ね。歩く人は守られるんだ。でも、もし高速で

パンッって破裂したら、運転者は守られないよね。心臓が悪かったら死ぬよ。

びっくりして。・・私は死なないけど。

 

その前提で私もお話しますけど、ミラーカバーに細い線が入ったくらいの衝撃で

鏡がぽろっと飛び出して蜘蛛の巣ひびが入るなら山道で木の枝が触れても

バンッってことあるわよね。いま我が家は焚火ライフとは切っても切り離せない

生活してますから、そういう場所にはよく行きます。

すると、担当さんは「いや、それは悪路に対応するする車の仕様はしていますが、

あくまでそれは道で・・」

「そうなの?  では道はでこぼこで悪路だけど両側は爽やかに開けてる道って

県内のどこにあるの? 私は未だそんな道、走ったことないからぜひ教えて。」と

言ったのですが、担当さんは黙り込んでしまいました。

 

私は今の車のこと本当に好きなのです。

でも、この思いがけない脆弱さにちょっと心が離れたのは事実です。

愛すればこその憎しみです。←少々おおげさではあります。

それでも、修理費は払いますよ。

ドライブレコーダー見てからね。プロが当たったというのですから、それは

当たったのでしょう。バンッって音で他の衝撃が飛んだというならそれも

あるかもしれません。

でも、私は自分が納得できないことに黙ってお金を払うのはいやなのです。

私のことを「稀代の浪費家」のように言い続ける家人もそれは知っています。

どうせ払うんだから・・というフレーズは、私の中にはないのです。。。

 

 

 

 

 

 


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