からくり箱の日々

2021年11月26日

先日、家族と小田原に行ってまいりました。

息子とは二年ぶりの邂逅ですが、当然のことながら「あら、大きくなったわね~」

とか「一人前になって」などという感激はありません。

もういい大人ですから「久しぶりね」「そうやね」で終わりです。

 

箱根に近いロッジで泊りましたので、寒いかとおもっていましたが、なんのまだまだ

いい日和が続いて、念願の素晴らしい富士山の姿を、これでもかっ!というほど拝顔させて

頂きました。

畏れ多いことに、初日こそ「うぁ~富士山だっ!」と歓声をあげ、何度も車を止めては感激しながら

携帯のカメラで撮りまくり・・・なのが三日目ともなると、もう慣れっこになって

「このアングルではもういいわね」なんて余裕をかますなんて、省みれば本当に畏れ多いこと

でした。

 

思い返せば三年前、娘の長男を連れて静岡、三島、熱海と富士山を求めて彷徨いながら

いちども拝顔に至らず、その上熱海では彼と大喧嘩。最悪の旅以来のことでした。

彼と渡った三島ウォークの橋の向こうに、端然と富士山。流れる雲に時折邪魔されるも

それもまた景観と思える優美さです。

もちろん、彼に何枚も写メを送りました。

「見ろ!これが富士山だっ!」と、ハッシュタグ入れまくりで・・・(笑)

娘の話では最初こそ、おおっと見ていたらしいのですが、次第に飽きてきたらしく

上の空であったようですが、まぁそれは許しましょう。私も似たようなものです。

 

御殿場で見る富士はまさしく天上天下にその存在を示すべく姿です。

悠々と広がる裾野をしっかりと地につけ、唯我独尊「我ここにあり」と聳える姿は

知らず、仰ぎ見て合掌してしまう権威と威容に満ちています。

なんの根拠かは知りませんが「日本人に生まれてよかった」と信じる数少ない経験の

ひとつになりました。

翌日、大涌谷に行ったときはあまりの突風に歩行もままならず、同行の息子の手を借りて

歩いている様は「介護の予行演習か」と、思わずひとり突っ込みを・・・

箱根のお昼は「はつ花」のとろろそば。

長蛇の列ですが、さすがに店員さんの客さばきは見事です。

これは美味でした。息子が大学時代にセミナー研修で来たそうなのです。

前日は御殿場でファミリーレストラン「さわやか」

ここは静岡県人はみんな知っているほどの店舗数なのですが、絶対に他県には出店しないと

いうのが会社の方針なのだそうです。

息子は出張で静岡にくるとここのおにぎりハンバーグをいただいているそうで

もちろん今回もです。

ここのシステムがまた超近代的。

店内では六組しかお待ちできませんのでとレシートを渡されます。そこのQRコードに

アクセスすると自分が何番目で今は何組待ちの何時間後というのが表示されます。

その他、他店の様子も携帯で見られ、最寄りが混雑していたらちょっと離れた〇〇店という選択も

できます。

ただし、240分待ちとかあったりして、待ち時間は半端ではないですよ。

そしてこの待ち時間に殆ど誤差がないのが驚異的です。

余計な情報をもうひとつ。

御殿場アウトレットは「ブラックフライデー」とかで、全館がさらに割引。

いやぁお天気といい、ブラックフライデーといい、ツイてましたね。これも

日ごろの行いというやつですかね?(笑)(笑)(笑)

 

なににしても、なかなかの骨休めにはなりました。

帰りには小田原の干物をどっさりお土産に買い込んで、息子を小田原駅に送り

私たちは車で一路帰宅の途につきました。

こうやって、コロナが終焉して、少しづづ日常が戻っていくといいですね、

家人は今夜も箱根の寄木大工の「からくり箱」で遊ぶことでしょう。

なにしろ37工程のことをしないと開かない箱なんて大事なものは入れられませんよ。

私は、工程なしのただの箱。でも、ひとつひとつの味わいが職人さんの手作業の所以と

思うと物を入れることが勿体ないような気持ちになる不思議な箱です。

ただ置いて、眺めていたい。そんな箱です。。。

 

 

 


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