追憶

2022年07月19日

安倍元首相が凶弾に斃れてからというもの全マスコミが報じているのは統一教会のことばかり。

私もこんなに長く生きていると、昔の記憶と今の出来事がふとマッチングして、あーこの

ことだったんだと今になって腑に落ちることがままあります。

まだ私が若くて見栄えの良いママだった頃(そんな頃のことは今では誰も知らないのですから

ここはほれ・・言いたい放題ということで。)某県会議員の事務所に奉職していたことがあります。

ここでは世間の裏や表をいろいろ勉強させて貰いました。

 

その当時「オイスカ」という東南アジアの農業支援組織がありまして(今もありますが)、

少なからずいる彼らの懇親会が定期的に行われておりました。

その懇親会に与党の県会議員としてのカンパを要求する文書が回ってきており、その協賛組織に

「共勝連合」が名前を連ねてありました。

私にはなんのことやら判りませんでしたが、当時の事務方のトップであった中学の元校長先生で

あった方が「こりゃなんじゃ。こんな訳の判らんとこに寄付して、うちの先生が捕まえられたら

大変」と、その組織のことを調べられたのです。

そこでこれが統一教会の作った反共組織で、日本の主だった右寄りの方々もこれに賛同して

名前を連ねていることが判ったのです。

もちろん、バリバリ二世議員のうちの先生もその連ねた名前の豪華さにのけぞり、謹んでご寄付なさった

ようです。そして次年からは、なんの障りもなく、寄付の要請には応じておられました。

ま、どうせ他人のお金ですから、いくら寄付されたかは覚えていませんし、興味もありませんが、

それ以来、ずっと記憶の底に眠っていた「共勝連合」が、ここに来ての突然の浮上。

 

いやーぁ。年は取るものですね。長く生きていると、たまーにこういうことがあります。

昔はなんでもなかったものが、本当はとんでもないものだったことに気付く時。これは年を

経ないとなかなか判らないものです。

私は家人相手に、滔々と共勝連合についてのレクチャーを垂れたのでした。

 

統一教会に関してはもうひとつ。

亡夫の数少ない友人が知らぬ間に入会していて、合同結婚式なるものにも参加していたことが

判ったことがあります。

その二年ほど前にもその方のお母さまに誘われて絵画の展覧会に行き、そこで絵を

うっとおしいほどの粘度ですすめられた時、私は亡夫に「〇〇さんのお母さん、統一教会に

入信してんじゃない?」と告げ

亡夫も「もう、あまり親しくしない方がいいかもね。」などと言っておりました。

その数年後、彼は12才年上で三人の子供をもつ女性と合同結婚式をあげ、我が家に

結婚の報告と奥様と子供さんの紹介にやってきたのです。

 

奥様は地味な方で、子供はそのまま昭和の子。手土産に「羊羹」を持ってきた彼に

亡夫は「お前、俺が羊羹嫌いなのしってて持ってきたんか。」とあきれたもの言い。

持ってきた方も方なら、それを詰る方も問題はあります。

「いや。もう昔のことで忘れとったわ。メロンと迷ったんやけど、メロンの

方がよかったか?」

 

・・・「お、お前なぁ・・」

はい。亡夫の嫌いなものは「羊羹」と「メロン」この二大好まずをよりによって。

しかも高校からの友人というのにですよ。成人してからも彼の車でよくドライブに

行きました。結婚式のお祝いも子供が生まれてからのお祝いもいただきました。

人間として当然、あちらもそうなったとしたら、こちらがお祝いをお渡しするのは

人間界の常識です。

なのに・・彼は喧嘩を売るがごとく「羊羹」と「メロン」

それをそのまま買っちゃう人・・だったんですよね。亡夫。

 

世間の皆様が、凶弾に斃れた安倍元首相を悼み、邪宗に怒っているというのに

私の思い出は、「羊羹」と「メロン」

・・・・神様・・・こんな私をお許しください。。。(無宗教ですけれど)

 

 


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