ジャガーと新聞

2022年10月17日

私の、日常の中に、読書とほぼ同じ割合で新聞が入っています。

何新聞と決めているわけではないのですが、日本の新聞の宅配制度の恩恵に

どっぷり嵌まって、一度決めた新聞の購読変更はしないです。

ただ、朝日新聞はそのあまりに狭量な左翼思想が身に合いませんので読みません。

かって「朝日新聞と読売新聞の愛され方の違い」というタイトルで勤務先の意見発表の

テーマにしたくらいですから、嫌いです。

地方紙は独身時代は、父親が偏屈な自民党愛好者でしたから、取っていましたが、その内容の

薄さと、その新聞社の主幹が代々続く地域の自民党議員ですからその内容の偏向は察して

余りあるものがありました。

 

で、今日の新聞です。

片隅に載った記事は私の「?」を刺激しました。

なんでもブラジルの世界最大の湿原「パンタナール」

そこでは、野生のジャガーの生息が世界一なのだそうですが、そのジャガーが

火傷の危機に瀕しているというのです。その数の45パーセントが被災していると。

火事の原因はその地に伝わる「焼き畑」のせいらしいのです。

野焼きが原因で起こる火災のせいで、ジャガーの危機。

写真には横たわって酸素吸入器を装着したジャガーがいました。

 

野生動物の保護は必要でしょう。生あるものの尊厳は守らなくてはいけないとは

思います。

ただ、単純に考えてこのジャガーは酸素吸入器を外して元気を取り戻したら、再び野生に

帰れるのでしょうか。

緊急手当てを受けているこれを、野生は受け入れるのでしょうか。

 

近年はよく見ますよね。脚を骨折して添木している象とか、心臓手術受けた猿とか・・

彼らは完治したら、本当に野生に帰るのでしょうか。

そして帰ったとして、そのまま他と同じように、寿命を全うできるのでしょうか。

 

ジャガーにしても、この地はもともと焼き畑なのですから、急にこんな環境になったわけでは

ないでしょう。

地球温暖化の責任はヒトにあるとはいえ、その罪ほろぼしがこれですか。

 

残酷なようではありますが、こうした環境に馴染めず、なんらかの影響を受けるならそれも

受けてこその野生では?

火傷で苦しむジャガーに、点滴を与え、化学薬品の薬と外科的処置を施し、酸素マスクまでして

入院させて、完治したら野生に放すのですか。

薬剤の匂いがプンプンのジャガーを仲間たちは受け入れるでしょうか。

それよりも、生きていく上で最重要課題の餌をとるということに支障はないでしょうか。

風に乗ってこの匂いは、草食動物たちの鼻先に届くはずですよ。

自分が生き物として、生きていけなくなった時に、それを知り悟り、死に向っていくことも

賢い動物の生きざまではないですか。

誰しもが、どんな風になっても生きていたわけではないのです。

それはヒトも同じです。

どう生きたいかは、ヒトそれぞれです。

野生に生きるものには野生の掟がある。

それをもし阻害したのがヒトであるならば、そのヒトが動物の生きざまに手を掛けることは

許されるのでしょうか。

自分の中のヒューマニズムを、誰かに、ましてやモノ言わぬ生物に押し付けてはいないのでしょうか。

そんな風に思うと、吸入器のジャガーがとても可哀そうに見えてくるのです。

 

ちなみに私の今の購読誌は「読売新聞」ですけれどね。

好きな訳ではないのです。

消去法で選んでいるだけですので、悪しからず。。。

 

 

 

 


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