本読む春

2023年04月24日

春の陽気は気まぐれです。

夏かと思うような陽射しがあったかと思えば、雷鳴と豪雨に見舞われたり、あまりの寒さに

クローゼットのコートをまた出してみたり・・

でも、こんなことを繰り返しながら、夏を迎えることが通例だったのですよね。

 

毎年のことなのに、こんなに「弄ばれた感」が強いのはなぜなんでしょう。

自分の余命の残高なのか、あの長かったコロナ禍からの解放感なのか、単なる気の迷いか。

きっとそのどれもが微妙に入り混じって、この複雑な「オバ心」を形成しているのでしょうね。

 

世間の皆様が思っている以上に「オバ心」は繊細で微妙です。

うそっ!と決めつけないでください。

案外純情で、小心でもあるんです・・なんて綴ってもたぶん誰も信じてはくれないでしょうけどね。

 

毎回ブログで言いたい放題言っておきながら、今更なに? と思われるのも承知でこんな風に

心の奥を吐露したい日もあるのです。

ヒトはきっとこうやって心のバランスを保っているのでしょう。

 

いま「ゴリラ裁判の日」という小説を読んでいます。

ご存じの方も多いかと思いますが、何年か前に手話のできる牝ゴリラがいたことを覚えて

いらっしゃいますか。

カメルーンに育った彼女はローズと名付けられアメリカの動物園に送られます。

言葉も知能もある彼女はゴリラであってゴリラではなく、ましてやヒトでもない稀有な

存在です。そしてその彼女の不在の時に、事件は起きます。

史実と物語をどの程度どう混ぜ合わせているかは判りませんが、自分たちが「人間」として

誰よりも優位にあるという観念をこの物語は見事にひっくり返してくれます。同時に

ヒトと動物の間にある優位性はなんと身勝手なものかという現実も知ります。

ヒトの子を襲ったゴリラとして射殺された夫のためにローズは裁判を起こします。

これは唯一、ヒトとコミニュケーションを計れ、なお妻ゴリラである、ローズしかできないことです。

同時にローズにとって、これは稀有な自分の立場を自分に突き付けられる裁判でもあるのです。

 

実はまだ読み終えていません。たぶん今日は終わるでしょう。

終わる前に、こんな不安定な日に平安な気持ちでこのラストを受け入れるか。そんな気持ちで

まずはブログを認めてみました。

私・・本好きです。。。

 


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