不吉

2023年09月11日

やっとものもらいが沈静化してきました。何事も再生能力というのは年齢に比例

するものでしょうか。これを弱音と取るか、強がりと取るかは、今日のあなたの

運勢次第です。

なぜ急に運勢になったかと言うと、今朝、たまたまテレビを点けていると、あなたの今日の

運勢と綺麗なアナウンサーさんが言っており、ちょうど「しし座」のところだったので

つい聞き耳を立てると「今日は最悪です。身の回りに気をつけましょう。」と今日一番の

悪運星座と紹介されたところでした。

もともと、そういう事は気にしない質です。

鼻で笑って、冷蔵庫から朝ごはん用のcoffee豆を取り出してマシンにセット。終わった物を

冷蔵庫に戻そうとした途端、ばぁ~んと乾いた音。

何事?と我に帰ると、冷蔵庫の前に散乱した珈琲豆とガラスの破片。ガラスの真空ポットに

入れてましたので、半分ほどとはいえ、それなりの量ですが、それよりももっと切実なのが

割れたガラスのポット。豆の周囲はもちろんですが、ガラスの破片はかなり散らばっています。

「あれれ・・やっちゃったよ。」と呟く私。

久しぶりの悪手に、呆然自失。

取り合えず大きな破片を拾って、小さめの破片と豆はそのままにしていると階下で家人が

お風呂からあがった物音がします。(我が家は朝風呂派なので)

「ねぇ。大きい方の掃除機そこよねぇ。」

「何やった?」さすがです。これぞ阿吽の呼吸。

「珈琲ポット割れちゃった。」

「了解」

濡れた髪を拭きながら掃除機と新聞紙を手にゴム手袋の家人が上がってきました。

正直こんな時は、存在をありがたく思います。

私はラインでこの顛末をお友達と娘に送りながら、待っていると、手際よく破片を

集め、新聞紙にくるんで、珈琲豆を掃除機で吸い込んで、その掃除機を処理してと

なかなかの手際のよさ。

「しばらくはスリッパ忘れないようにね。」

夏場は素足の私達も、しばらくはスリッパ履いていないと、ちょっと不安。

何事もなかったかのように、朝ごはんの食卓に就いて「豆買ってこないと

ないの?」と家人。

「ううん。まだあるわよ。コストコで買ったばっかり。」

「そう。なら今度はタッパーかなんかに入れ替えようよ。安心だし。」

「いやよ。見た目綺麗じゃないし。」

「・・・」

我が家の朝ごはんは粛々と進むのでした。

 

そしてこんな我が家を尻目に今日も気の毒なニュースが流れていました。

娘の出産で上の子を預かった祖母が仕事の時に車にその子を置いたままに

して子供が亡くなったというのです。九時間です。

父方の祖父という男性が「ホントに可愛がってくれてたんです」と言っていました

から虐待などではないでしょう。

「仕事が急に入って、慌ててたらしいよ。ちょっと判るよね。

急にならないといけないことが出来たら、今やっていることを失念してしまうって。」

家人はそう言います。

自分もそうなんだと。だからこの祖母の気持ちはなんだか判ると言うのです。

確かに家人を見ていたら、そういう処は間々あります。

 

正直、私には判らないですが、その時々で優先順位を変えられない性質の人も確かに

いるでしょう。でも、今それを、子を亡くし、孫を亡くした方に言えるはずがありません。

ただ、私はこの事故の原因のひとつにチャイルドシートの後付けがあると思います。

事故防止のためにシートは後ろ座席に付けることになっていますが、運転している母親の

視界から完全に離れます。

これって母親からしたら死ぬほど不安です。他に誰もいない二人だけの空間で、子供が

何をしているか判らない。気になって、気になって仕方ありません。

私が若い母だった時代は、チャイルドシートは法規制ではなく任意でした。

もちろん付けてましたが、助手席です。

後ろなんて考えたこともありませんでした。

娘が母になって、後ろでないとダメと聞いた時にはびっくり仰天したものです。

もしも、眼の届かないところで何かを口に入れて詰まったら、食べたもの吐いて

たら、妙な座り方して手足がねじれてたらなんて思うと、ゼロ歳児からを

視線の届かないところに置くことが信じられません。

 

理由は交通事故で、助手席が救命率が低いことや、運転中に母ドライバーが、

子供に気を取られないようにという観点から決められたことでしょうが、これって

「母親の目」が完全に抜け落ちていますね。

後ろで子供が「ぐっ」とか声を出したり、急に火のついたように泣きだしたら、

後ろを振り返らない母親はいないでしょう。

他人の言ったことを守って子供にもしものことがあった時、私は後悔してもしきれません。

もちろん、自分の過失でも後悔はしきれませんが、前者の場合、私は自分を許せません。

 

今、こんなこと言ったら、袋叩きに会うかもしれませんが、自分の子供にもしも何かが

あった時に、最期まで守るのは母親です。

話が逸れましたが、今回のことも、もしも隣にシートがあれば、この祖母さんが

いくらパニックに陥っていても、失念することはなかったのではと、つい思って

しまいました。

言っても詮無いことですが、本当に不幸な事故でした。

私の母親は昔のヒトですがこんな時よく「死に期に入ったんやなぁ」と言っていました。

どうしょもない幼い死を悼む言葉と私は捕らえています。

こんな日は、静かにブログを収めることにします。。。

 

 

 

 


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