共存はできない。

2023年11月10日

なんやかやと忙しい日々が続いて、あれブログいつから書いてなかったのだろうかと

ちょっと心配になって開いてみました。

今日は久しぶりの雨です。晩秋の雨はなにやらもの悲しいと言えば、あれあれ

私にまで家人の気鬱が伝染したかとご心配・・などはありません。

ご心配すること勿れ。私はいたって元気。今日も意気揚々でございます。

ただ、雨が嫌いなだけで、雨の日はできるなら出歩きたくないと思ってしまうのです。

窓辺で横すわりして「雨の日も素敵ね」なんて呟くのは古の夢二の世界で生きているお方

だけの感慨と私は見ておりまする。

 

さて、家人には自家農園という、実に彼に相応しいちまちました趣味がございます。

いや、家庭菜園をバカにしているのではありませんよ。今の家人は小さな世界に生きており

ますので、小さな自然相手のこういう趣味が、大切なのだそうです(本人の談です)

今どきは毎朝、冬野菜の為に畑に行きますが、今の時期はキャベツや白菜のいわゆる

菜っ葉もののお手入れが大変なのだそうです。

毎朝、行ってはお箸で彼いわく「白菜のうらにびっしり詰まった芋虫を、ひとつひとつ

お箸で取って傍らの瓶にいれるのよ。」の日々なのだそうです。

 

話を聞いた私は鳥肌がたちそうです。大阪弁の「サブイボ」というやつです。

何が嫌いといって、私は虫以上に気持ちの悪いものはこの世にないと思っています。

蟻も蜂もカメムシも蚊もスズムシも蛾もも蝶も嫌いです。

「そ、その虫の食べたあとを収穫してくるのよね。」と私

「そうだよ。当たり前でしょ。」と家人

「その、芋虫の食い残したところを私たちが食べるの?」

「そうだよ。ちよっと筋っぽいけどなんとかまだ葉も少しは残ってるよ。」

「いやぁぁぁ。むりむりむりむり。」

なんの因果で、死ぬほど嫌いな芋虫の食い残しをわざわざ食べなければならないのか。

これって何かの罰ゲーム??

「いや、八百屋さんだってスーパーだってそれだよ。ちよっと向こうの方が虫食いは

少ないけどね。」と平然と言う家人。

「い、いやだ! 絶対いや!!。いやだいやだいやだ絶対やだっ。」

お店の葉物は殆ど虫食いはありません。筋まで見えてる白菜売ってるとこなんかありません。

喰ってるかもしれないけれど、その想像はなかなか難しです。

でも、目の前にスジスジの白菜がどんときて、家人がニコニコ笑っていたら、それは

あの毎朝お箸で取っていた芋虫の生き残りが食べていったものでしょ。その光景が

想像の中で広がりませんか。

シャクシャクシャク。。むくって緑のとげとげの頭を上げて、左右をみてまた、シャクシャクシャク。

あ~あ~思っただけで・・永遠に白菜が食べられなくなりそうです。

 

「いやだ。そんな白菜はいらない。収穫しても食べない。いや収穫するしてほしくない。

キッチンに芋虫が一匹でも落ちていたら・・心神耗弱状態で殺す。」

「芋虫を?」

「いや。芋虫は正気で殺しても罪にはならない。」

「え・・と、言う事は。。」家人は唖然として私を見ますが、私の固い決心は

微動だにしません。

しばしの沈黙が流れました。

 

先に口を開いたのは家人です。

「わ、判った。じゃ収穫は諦める。回りの畑メイトからも言われてるのよ。

家人さんの畑で農薬使わないからうちの畑にムシが来なくていいわって感謝されているのよ。

全部うちの白菜やキャベツにムシさんたちが来てるのよね。だから、畑メイトの

作物のために、うちの白菜とキャベツは置いとくわ。そのまま芋虫の餌にしてあげよう。

そしたら周りの作物も守られるしね。」

妙に晴れ晴れとして言うのです。なんだか自己犠牲の人柱。いやこの場合「葉柱」と

言うべきか・・

 

・・ともあれ、これでスジスジ白菜からは逃れることができるようです。

自家菜園をお楽しみの皆さん。ご自分の楽しみでこんなに苦しみもがいている家族も

いることを判ってくださいね。

私は、野菜工場の野菜でなんの不満も不平もございません。

虫がいないこと。これが何よりも大切です。虫との共存・・ブルブル

考えたこともございません。。。

将来昆虫食で生きなければならなくなったら、その前に死にます。。。

 

 


フリーダイヤル 0120-039-242