日本男児の陰謀か

2023年12月12日

前にも少しご披露しておりますが、私は読売新聞の「発言小町」の秘かなファンです。

もともと「人生案内」を読んでいたのですが、日曜版で「発言小町」のことを知り、

スマホで見れるようになってからは、半ば中毒のように見ています。

何といっても、見る度に内容が替わり、回答もみなそれぞれ。多くの反応を見ることができる。

今の時代の男女の思考具合を観察するにはこれ以上のものはないとまで思っておりました。

確かに参考にはなりました。

私のような仕事の人間には、こういうテーマで話をすれば個々にこういう考え方があるのだという

現実はとても参考になります。

と、同時に今の時代の年代を越えた「男と女の有様」に、深い失望と諦念がこみ上げてくるのです。

 

今朝も見ていると「彼氏に正社員で共働きしてほしいと言われた」というトピが上がっていました。

アクセス数はかなり多いので、読める方は読んでみてください。

相談者は結婚を考えている男性から、結婚後の仕事を正社員として続けて欲しい。それができないのなら

結婚は考えられないといわれました。

彼女は専門職で復帰もできると自分で判断しており、妊娠したら育休ではなく子供を育て、専業主婦に

なりたいと訴えています。そしてそれができないのなら、結婚せず母親と二人(父は亡くなっています)で、

暮らしてもよいとまで書いています。

この相談に対しての回答の多くは「なぜ専業主婦なのか」「今の時代働いて子供を育てるのは誰でもしている」

「夫に扶養してもらう前提で結婚するのはありなのか」という意見が大部分です。

これに限らず、この小町場では、専業主婦になりたいなどと書くと、もう袋叩き状態です。

専業主婦とは夫が決めることで、夫が雇い主になることだとまで書いてあるレスもあるくらいです。

 

・・・・これって時代の逆流??と、思った私は昭和の遺物ですか。

夫婦の子供を自分で産んで育てている期間、仕事をせずにいることはそんなに叩かれるほどの「悪事」

なんですかね。

付随てしてよくあるトピに「夫婦の生活費は個別。同額を出し合う。育休中に給料がでない私は貯金を

取り崩している」というのもあります。

「半分負担は厳しいから、割合を変えてと言ったら、夫は断固拒否します」と言ったものも案外多いです。

 

これって、男女雇用均等法を逆手に取られていませんか。

私がまだ若かりし頃(え!そんな時があったのかって・・ありましたよ。私にも)女は結婚して家庭に入り

子供を育てて、一息ついたらパートかなんかしてというのが、一般的な流れでした。

正直、仕事がしたくて堪らない私には苦痛の時代でした。

夫は当時としては、新しい意識のヒトではありましたが、その彼でさえ、子供の小さいうちはと

私が家庭に入ることを望んでいました。

そして今ほどに保育環境が整っているわけでもなく、育休なんてシャレた制度があるわけでなく、

産前産後42日の育児休業が終われば、自らで鞭打って仕事に復帰したものでした。

私は自分の不器用さを認識していましたから、育児のための時間を選びました。誰かに預けて

もしものことがあった場合や、思いがけない子に育った時、後悔したくないからです。

極端ですが、自分でした子育ての成果がどうなっていても、自分に納得できますが、これを

他人任せにしてでのことなら、私は一生後悔するだろうという結論の下です。

その時に、男は仕事。女は家事育児という夫婦の仕事を分担と認識したとおもいます。

 

私世代の妻はよく言います。男が外で仕事できたのは、私らが家を守ったからじゃないと。

夫はそれを認めなくても「食わせてやってる」と家畜のように言う夫も珍しくはありませんでした。

でも、世間は上辺だけでも妻の言い分を「そうよねぇ」と理解したふりをしていました。

そんな歴史の上での男女雇用均等法です。

女子たちは喝采を上げました。私もその一人です。

そして幾星霜・・・

 

変わりましたか?

女はラクになりましたか?  男は女の仕事を認め敬意をもっていますか?

今現在の女は仕事も正社員でと夫から求められ、育休中も生活費折半を迫られ、仕事に復帰

したらしたで、育児と仕事の板挟みに悶え・・少しもラクにならないどころか、女はより

過酷になっていませんか。

 

もちろん一部の優秀な女性に門戸は開かれたのかもしれませんが、優秀な人には、そういう機会も

多いのは古今東西の真実です。

普通の、私たちのような市井の女を救うための法律ではなかったのでしょうか。

夕方に眦をけっしてスパーを闊歩している若いお母さんに引きずられるような幼子を見ていると

この国の子育て支援の底が見えてくるような気がします。

男と女は対等ではない。子供は対等では育てられない。

これを見ずして男女均等はありえないことにもうそろそろ気付きましょうよ。

 

育休中に夫から生活費折半を迫られて独身時代の貯金が底つきました。とか、夫の甥姪への

お年玉は夫のお小遣いから出してほしい。だとか、いつもお友達とランチに行くとき私が

車を出す。ガソリン代も駐車代もくれないとか、

そんな僅かなお金で人間関係砕いてもいいのかと思うような相談ばかりで、つくづく住みずらい

世の中になったと思います。

これは発言小町の相談者にも、その回答者にも言えることですから、世間の常識と大きく

ずれてはいないのだなとは思います。

 

こんな常識・・・くそくらえっ! ・・です。

私は、私の道を行きます。泣きながら歩く子見たら声かけます。「不審者ばーさん」と通報

されたら警察でもどこでも行きます。

そこで持論を展開します。もうこの年ですから、怖いものは、ちょっとしかありません。

そして今を生きる日本の女性のみなさんに、言いたい。

「これは、今の世界は日本男児の陰謀の成果ですよ。みせかけの優しさに騙されないで。」と。

 

そう言いながら傍らを見ると、晩酌に溺れた家人が寝入っているのです。

そして、この太平楽な安眠をどう覚醒しょうかと、次の謀議に私の思考は移っていくのです。。。

 


フリーダイヤル 0120-039-242