夏休みの宿題

2024年08月24日

暑さにもそろそろ翳りが見えたかと感じられると夏休みも終わりに近くなります。

私の子供時代は、夏休み、どれほど楽しみにしていたことか・・

後半の名残惜しさは、それはもうこの時代の子の比ではありませんでした。

なにしろ、祝祭日の数も夏休み自体の日数も今よりずっと短く、宿題の量は目もくらむほど

ありました。

今の小学生の夏休みの宿題の量を見てその少なさにびっくりです。こんなので、国際社会に太刀打ち

できるかと本気で案じられるぐらいの量です。

 

なのですが、私は夏休みの宿題、それほど嫌いではなかったです。

量はさておいて、夏休みの学習、ドリル、自由研究、絵、工作、読書感想文、お手伝い記録、統計調査

ま、中には好きになれないものもありましたが、どれも嫌いではないです。

 

ところが近年は、読書感想文、絵、自由研究,諸々はどれかひとつでよいことになり、あまつさえ

読書感想文と自由研究に至っては、みんな敬遠しているのだとか。

・・・な、なんで・・私は愕然としました。

 

夏休みの宿題の中で、私はこの二つが大好きでした。

他の宿題しなくていいから、感想文10個書けと言われたら、一も二もなくそっちを

選ぶくらい好きでした。

親に構われない子供時代(親の名誉のために書き加えますが、共働きの家でそれは当時珍しい

わけではありませんでした。)でしたから、休みになると時間はたっぷりあります。

しかも、自分の苦手や嫌いな教科の勉強はしなくていいんです。

好きなことだけしておけばいいんですもの、そりゃあ夢中になりますよ。

もっとも、夏休み最終日に親に泣きついて工作手伝ってもらうというより、作ってもらったことも

ありましたが、それも楽しかったです。

 

そんな宿題フェチの私ですから、子供の宿題にはもちろん口出し手出しはしましたし、

そんな親にヘキヘキしながら子供たちは従っていました。

 

そして次の世代・・・そうはいきません。

口も手も届きません。自分の子ではない歯がゆさに手が震えました(笑)・・決して

病気ではありません。

 

そんな中で、今年の夏休み。福井恐竜博物館を娘の次男と訪れたことを機に、

これをテーマに自由研究しょうと提案すると、すんなり親から(娘です。ややこしいですが)

OKがでました。

もちろん、私が手伝うという条件で・・これ出したのは私の方です。

 

いゃあ、楽しかったですね。

久々の夏休みの宿題。次男とルンルンで仕上げました。途中で彼の仕事を奪い取ったり

して(笑)

「だからもう感想文はいらないからね。」

「え、いいじゃん。感想文も書こうよ。」

「いらないわよ。自由研究と感想文二つ提出する子なんていないわよ。」

「いいじゃないのよ。二つ出しちゃいけないきまりはないんでしょ。」

「今年二つだしたら、次はどうなるのよ。また先生に期待されるでしょ。

困るのは私なのよ。」

「あら、その時はまた協力するわよ。」

「とか言って、来年自分が忙しかったりしたら、放り出すくせに。」

 

・・ギクッ・・さ、さすが娘です。長い付き合い。よく判ってます。。で、

きっと、彼女も何度か痛い目にあったことがあるのでしょう。

「そうよ。おババの暇つぶしで何が悪い?」もうヤケクソで開き直っちゃいました。

「そういう暇つぶしにはもう十分付き合ってあげたでしょ。私とお兄ちゃんが。」

 

・・・グサッ・・そ、そうね。確かに・・

もう、夏休みの楽しみを得ることはないのかもしれません。

私の生涯で最期の夏休みの宿題・・と思ったら、もうちょっと手を掛けておけば

よかった・・後悔。

傍らで、聞かないふりして全身を耳にしている家人の肩が震えています。

何が可笑しい・・

「オレも読書感想文、嫌いやったなぁ・・」

 

こんなにみんなに嫌われ者ですか?

読書感想文・・もうみんな、本の神様の祟りにふれておしまいっ! と、

ホラー映画の中の巫女のように、叫んでいるのは私です。。。

 

 


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