ご利益

2024年09月01日

前述の佐賀行で書ききれなかったのですが、佐賀から別府への移動の折に、宇佐神宮に参拝して

きました。

家人はずっと、行きたい行きたいと熱望していたのですが、地理的な不便を考えると、なかなか心が

動かなかったのですが、今回のタイミングで・・実は罰当たりなことながらこの時、予定では

別府サファリに行くつもりだったのです。

この別府サファリが出来て間もない頃、家族で行きましたが、ちょうどアフリカの何とか族のイベントも

しておりその時に買った「魔術の杖」と「偽りの仮面」は長く我が家の家宝でした。・・いやこれは

嘘ですが、長く我が家に飾られていたことは確かです。

あの記憶力の薄い娘が、別府サファリは忘れていても、「魔法の杖」と「偽りの仮面」は覚えて

おりました。

 

因みにこのネーミングは我が家でしました。

持ち手がぐにゅっと曲がった黒色の杖と、どうみても嘘つきの魔術師が被っていそうな木の面は

おみやげと言うにはおどろおどろしく、なんで購入したのか謎ですが、衝動に抗えず我が家に

来たからには、名前くらいは付けようと相談した結果です。

いや、相談ではなく、私の独断です。。

その二つは長い年月の中で、いつしか無くなってしまいました。彼ら(この二つに魂があれば、彼らでも

いいかと・・)は、我が家での務めを終え、はるかな母国に帰ったのか・・なんて夢想していたら

「あれ、ずいぶん前に捨てたわよ。燃えるゴミか処分ゴミかで迷ったじゃない?」と娘。

 

もうっ!  なんでこんなことだけ覚えてるのよっ。しかも現実的すぎて、夢もなにもあったもんじゃない。

 

で、話を戻しますと、台風のこともあり、サファリを断念してホテルに入るつもりだったのですが、

予想外に早く着きそうなので、じゃこの際と、本当に神様に失礼ながら急遽決めた次第なのです。

 

宇佐神宮・・案外というか思った通り、遠いです。不便です。

でも、到着して車を降り、短い参道のお土産物屋をすぎて、朱塗りの橋に対峙して判りました。

その奥深いそして静謐な参道の厳かなことが。

なにしろ奥深い。行けども行けども玉砂利の参道が幾重かに折れ曲がり、目の前には鬱蒼とした

森。そして傍らには樹齢が不明なご神木がでーん。

 

こんな比喩が許されるかどうか不明ですが、なにやら人の少ない伊勢神宮を思わせます。

不謹慎で申し訳ないのですが、人が少ない分、より神秘的に荘厳に感じるのは、私だけでは

ないと思います。

空の色が灰色の濃淡で、それが余計に神秘的です。

息も絶え絶えに(階段とその距離に・・鍛錬不足です)本殿に着くと、生憎工事中なのですが、

お賽銭を入れて、指示板のとおり参拝します。ここは二礼四拍一礼なのです。

お詣りが終わった途端、ざあっと音を立てて、空が割れ雨が思いっきりよく落ちてきました。

 

あれれと思わず後ろのお守りやお札を売る処まで下がって雨宿りです。

夏の雨だしね・・なんて思いながらバッグから晴雨両用の傘を出そうと手を掛けた時です。

「よろしかったらこれをお使いください。お返しくださらなくてもよろしいですから。」と

売り場の上からの優しい声。

見上げると、売り場の向こうで巫女さんが、新しいビニール傘の封を切っている処です。

な、なんと・・

「あ、ありがとうございます。」畏れ多いことながら、神様からのお授かりものと、ありがたく

戴くことにいたしました。手を掛けていた傘はそっとバックに押し込んで・・

 

いやぁ・・感激しましたね。本当に神様からのお授かりものと思いました。

もちろんその場で、私と家人とふたつお守りを求めて、おみくじもひいて雨の中を

その傘を恭しく開いていくことにしました。

途中の休憩場で雨宿りの同世代のご夫婦に傘ほ一本おすそ分けしょうかと思いましたが

奥様のバッグに傘の柄が見えたのでやめました。

元気に走りかけた女性二人組に声を掛けようとした時は、雨も小降りになり、その走りの

速さに、ま、いいかと諦めました。

 

などと、いろいろ言い訳をして二本とも有難く持ち帰り、今我が家ではこの傘を綺麗に洗って

干しいてます。

乾いたら、「宇佐神宮」と隷書して、大切に捧げておこうと思います。

ゆめゆめ、不用品と間違えてごみ出しなどしないようにと心に決めています。

 

こういうご縁は大切にしたいタイプです。そして感激しやすいタイプです。

いただいたお守りは「勝守り」

ここが当代随一のパワースポットであることは、参詣のあとで知りましたが、それだけに

よけい心に染み入ります。

まだまだこの魔女おババ・・運はついているようです。

この運を、誰かのために遣ってあげられる、そんなおババになりたいです。

傘は誰にもあげませんけれど・・・

 

 

 


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