選挙なんだから

2024年10月24日

朝夕はしっかり秋の気配ですが、日中はまだまだ夏の名残りみたいな日々が続いております。

皆さま、体調などはいかがでしょうか。

世の中は、衆議院議員選挙の真っ最中とはいえ、言うほどの盛り上がりは感じられない・・と

思うのは私だけでしょうか。

私がこの日本の片隅に住んでいるからなのか、世の中の多くが政治不信に慣れ切っているためかは

判りませんが、立候補者の数のわりには盛り上がりに欠けるような気がするのは気のせいですか。

 

時たま自宅前の細い道を選挙カーが通ります。

「〇〇候補でございます。実績のある〇〇に今一度皆様のお力をとお願いにあがりました。」と

必死・・そうな訴えです。

 

が・私は心の中であざ笑います。

(何言ってんのよ。ここは二区よ。あんたは一区じゃないの。初めての立候補じゃないでしょ。もう

何回目よ。いいかげんに覚えたら・・)と毒づきながら。

我が家は旧市街区との境界に自宅があります。我が家の裏から選挙区は一区と二区に分かれます。

裏は一区の選挙カーが、表は二区の選挙カーがという位置に自宅があるのです。

 

私も小選挙区制になってからしばらくは、ベランダに出て「ここは二区でーす」と叫んだことも

ありました。すると決まって選挙カーの窓から誰かが手を振りかえすのですが、一度として

お礼を言われたことはありません。

思うにあの振返した手は、私の忠告に対するというより、自分への声援と勘違いしているのではないかと

今は推測しております。

そう思い至ってからは、忠告辞めました。

 

そもそも新立候補者ならともかく、何度も間違えて通るのは、いつもいつも同じ候補者。

もちろん三世候補です。そしてなんなく当選していきます。尤も近年は野党候補に抜かれることも

しばしばですが、それでも比例当選で楽々決めています。

だから、力が入らないのでしょうか。選挙カーも判で押したような文言ばっかり・・

「実績のある〇〇を今回もぜひ国会に・・」「どうか〇〇を国会に送り出して・・」

どうせどんな形であっても、議員の椅子はついて回ると思っているのではないかと思います。

 

かつて私も地方選挙ですが、選挙カーに乗ったことはあります。

地元の選挙だけに、先輩ウグイス嬢(いまや死語ですが、当時は選挙カーにのって候補者の名前を

連呼する役はこう呼ばれたのです。)は、それなりに年季の入ったおば様です。

教えは厳しかったです。

下を向いて喋ってはいけない。ゆえにメモは見るな。

同じフレーズは三回まで。四回目は違う事を言え。

返してくれた言葉には誠意と真心で必ず応えよ。

行き交う車には笑顔を返せ。手をふれ。頭を下げろ。

空白時間(しゃべりとしゃべりの間の時間)は5秒。交代は速やかに、さりげなくやれ。

ついでに言うと白手袋は窓側だけ。マイクを持つ手に手袋は交代時に滑ると言うのです。

 

事細かに注意を受けましたが、この経験は私の人生にとても役に立ちました。

それがどんなものかは、私の宝物でもあるので、ここでは割愛しますが、その教えから

推し量ると、私の忠告に応えないという選択はあり得ないのです。

そして今回も、ついさっきその〇〇候補の選挙カーは我が家の前の道を

「〇〇候補でございます。〇〇候補に皆様の清き一票を・・」と余韻を残して通り過ぎて

いきました。

今の私は、それを冷ややかに見るだけです。

 

こんなおババの逆恨みを、歯牙にもかけてはいないでしょうが、〇〇候補!

あなたがいつか選挙で、その座から転がり落ちる日があれば、私は秘かに自らのささやかな

報復の成功と祝杯をあげるつもりです。

まったく、方向違いの憂さ晴らしと思われるかもしれませんが、こんな選挙に、政治家に失望している

市井のおババの本当にささやかな抵抗です。

私が祝杯をあげる日はくるのでしょうか。

明日、私は期日前投票に行ってきます。。。

 

 

 


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