トマトへの懺悔

2025年07月23日

参議院選挙が終わって、予想通りの惨敗ぶりにさすが厚顔とはいえ、石破さんも

寄り切られるかと思ったら、今朝にきて急に「日米関税交渉成立」なんてセンセーショナルな

テロップが朝の情報番組に流れました。

そしてテレビに映るあの苦虫顔の嬉し気な顔(正直、笑ってもあんまり変わりはしませんが)

ともあれ、もの凄く嬉しかったんだなと言うのは、よく判りました。

そしてそのあとの、電撃退陣のニュース。

・・・これが花道と見極めた??

と。したらあまりに浪花節すぎて、笑っちゃいますけどね。

いま、世間は諸手をあげて喜色一辺倒。全面勝利と持ち上げていますけど、相手はあのトランプ氏ですよ。

なにか裏があるような気がするのは、私の捻くれ心がなせる業なのでしょうか。

表に出ている80兆のアメリカへの貢物の他に、おおっぴらにできない「なにか」がある。

そしてそれを知っている人は沢山いるけれど、今はそれを口にしてはいけない・・そんな気が

してなりません。

 

そんな。グローバルこと考えながら、私は今日も胡瓜と茄子とトマトに押し寄せられ続けています。

そう、夏の三大野菜。みなさまも家庭菜園でおつくりでしょう。

うちもやっています。家人がね。近くの貸農園を二区画使ってやり始めてほぼ五年ほどでしょうか。

いままで多種多様のものを作りました。ついこの前までは豆。えんどう、インゲン、スナップエンドウ、

じゃがいも、葱 大葉、たまねぎもありました。

苺に嵌まって、実から種を取ってまでと挑戦したこともあります。

サニーレタスにロメインレタス、サンチェ・・なんて書き連ねますと、どんな広大な農場かと

思われるでしょうが、少量づつ、季節ごとです。畑は俗にいう「猫の額」ほどです。

 

それでもこの時期、毎朝採れる胡瓜と茄子とトマトに私はもう押しつぶされそうです。

もちろん、お友達やご近所にもおすそ分けはしているのです。ですが、所詮シロート農家です。

あまりに芸術的な曲がり具合の胡瓜や、まんまるの茄子、これがトマト?

私はルッキス゜ムには異議を唱えるタイプの人間ですが、さすがにあんまりの異形は

他人様におあげすることはできません。

そんなこんなで、我が家にはいつもこれらが転がっております。

やりましたよ。マリネ、煮物、炒め物、グラタン(この暑いのに)。

ある日の我が家の食卓は

茄子のグラタンに茄子煮、茄子の味噌汁。きゅうりとトマトのマリネ。きゅうりの一夜漬け。

南蛮漬け。野菜サラダにはトマトやまもり。

 

そんな私の、ダメ押しのように家人が「もうトマト終わりかけやから、トマトソースつくっておいてヨ」

いとも簡単に言います。

しかも、ぐずぐずと熟しすぎた真っ赤を通り越したトマトをバットに何個も並べて・・

 

「いやよ。」

「いや??????  なぜ????」

私の拒否の意味がまったく理解不能のように家人はいいます。

 

「あなたのトマトでしょ。あなたが好きで作ったトマト。こんなになってからなぜ

私に託すのよ。こうなる前のみずみずしくて美形のトマトならひきとってもあげるけど、

こんな半分腐りかけ(ごめんね。トマトちゃんあなたに個人的恨みはないのよ)を

使って何かを作るなんていや。どうしても言うなら、あなたがこれらを食べられるとこ

だけにして、湯剥きまでしてくれたらなんとかしてあげる。触るのもいや」

(ごめんね。激しい性格なのでやさしく言えないのよ・・)トマトに対して意味不明な言い訳が

私の中で響きます。

「判ったよ。やりますよ」

家人は憮然として包丁を握りひとつひとつトマトを片付けて行きます。

半部になったり、もはやなにものであったか判らない赤い塊であったり、10玉はあったと思われる

トマトの塊がなんと四片。4玉ではありません。欠片でよっつ。

・・・あまりに極端な。

 

自分育てたトマトを惜しむ割には極端すぎません?という言葉を呑み込み、その4欠片と

ぴかぴかの5玉を加えて、トマトソースにして今回は冷凍しておくことにします。

夏の陽射しは厳しいですが、こうして日々の恵みをもたらしてはくれるのです。

それに応じきれない、私たちが悪い。

もう少ししたら二期作目の今年2回目のとうもろこしができるようです。

ありがたいことに、トウモロコシは次々とできるわけではありませんし、お友達もみんな

いつも以上に喜んでくれます。

・・・ただ心配なのは、このにわか農家人・・予想というものができないのです。

「茄子はいつできる?」きくと

「もうちょっとかな。」

これを3回くらい繰り返したころ、どさっと採ってきます。

「今年はじゃがいもが不作、キャベツのできがよくない」と全く予測がたちません。

そして必要な時にはないのです。

キャベツが500円の時は当然まだちっちゃな玉。120円になったころにごろごろ。

トマトが日照りで高いらしいよ。「もうちよっとね」と、俗にいう、急ぐ間に合わない。

そして、スーパーで一本50円くらいになった胡瓜を見て「なんだか、作るのが馬鹿らしく

なるよね」と私に同意を求めます。なので、

「何言ってるのよ。プロの農家さんと張り合う気? 10年早いわっ。」と

嗤ってやりました。

 

関税問題にくらべて、あまりに小さな我が家の日常です。。。

 

 


フリーダイヤル 0120-039-242