デジャヴ

2020年03月26日

長くこういう仕事をしておりますと、ある統一性に気付くことがあります。

素行調査(いわゆる浮気調査ですね)の、内容が妙に同じであったり。

どういうことかと言いますと、夫が浮気して相手が会社の同僚とか。

もう何十年も浮気が続いているとか。

お金を貢ぎ続けているとか・・

 

個々の案件は、よくあるケースではあるのですが、それが妙に地域が同じで

あったり、家族構成が似ていたり、もっと不思議なのは同姓であったり・・とかは

本当によくあるのです。

 

男と女の話というのは、案外限られたパターンの中での出来事なのかもしれないと

思ったりします。

それでも、登場人物が違うだけで、それぞれは全く違った結果をだしたり、見せたりします。

だからこそ、この仕事は面白いのですが、これが私を捕らえて離さないのです。

 

どんな理不尽なことを言われても、昨日は仏様が今日は鬼ばばと罵られようとも

この多様性が、私をここに引き留めておくのです。

 

今日、相談電話をくださった高齢のお母さまは、いい歳のご子息の浮気を嘆いておられました。

同居している嫁にも肩身の狭い切ない思いを抱いてらっしゃるのでしょう。

そして決心してお電話くださったのですが、あとから実の娘さんと言う方と変わられて

妄想だと決めつけられておいででした。

それはないでしょうと、私も思いますが、泣きながら「私の思い違いです」とおっしゃるお母さまに

かける言葉はありません。

お母さまが「違います。妄想などではありません」と、仰ったなら私は面談を引き下がりませんが

ご本人が「思い違い」とおっしゃる以上、私の出番はありません。

 

そうしてひと心地ついた頃、また電話が鳴ります。

同じように息子の浮気に悩むお母さまからです。・・・

こんかいも「統一性」に鑑みるなら、娘さんが出てくるかと思ったら

案の定です。電話の向こうから

「おかーさん」という声が・・・

 

私の中で既視感がむらむらと・・と、思いつつも電話を切れないのが相談員の性なのです。。。


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