正義の味方の化けの皮

2020年12月22日

仕事の開始時間が遅い時は、朝の情報番組をよく見ています。

コロナの女王岡田先生の着ている洋服が、妙にシックになって誰かに

何か言われたのかな。それにしては反応遅すぎなんて、一人で突っ込んだりしていました。

そんな時、眼に触れたのが「すっきり」

加藤浩次さんが司会をされていますね。継続してコレを見るという習慣のない

私ですからタイトルも確かめないまま、流していることも多いです。

 

先日、ちらりと目の端に残ったのは、今年の顔の一人でもある「フワちゃん」が

初めてゲストに来たときの映像でした。

何がきっかけかは、判らなかったのですが、加藤氏がフワちゃんの腕を捩じり上げて

彼女が痛がるのを見下ろしているのです。

彼はかなり身長がありますし、体格もいいです。フワちゃんは華奢で剥き出しの

腕は軽々と捻られています。

痛い、痛いという声も演出やジョークには思えず、見ている方もあれは

痛いだろうという角度まで捩じり上げているのです。

しかも、冷静な冷たくさえ見える目で。彼女の懇願に耳を貸すこともなく。

 

画面はここで終わりました。過去のことではあります。

でも、あれでいいのでしょうか。

あれは明らかに暴力です。ああいう行為を番組の実力者から初めてのゲストへの

「パワハラ」というのではありませんか。

でも、周りの誰も止めません。

 

しばらくネットで見てみましたが、いつもはちょっとしたことを針小棒大に

書き込むコメントもないです。

 

かつて、女芸人さんの美醜を執拗にとりあげて「ブス」だのなんだのと

攻撃している時期がありました。

しかも、それを女芸人さんにとっては「オイシイ」と評価している人さえ

いました。多くは男性芸人さんでしたね。

 

私は、あの風潮が大嫌いで、人の美醜を衝いてくるような輩は、公然と

人種差別したり、体の不自由な方を貶めたりしているのと同じ行為と

思っていました。

そんな笑いが面白いはずがないと思っていました。

だから決然とそれを拒否した女芸人さんは偉いと思っていましたし

昨今はそういうことが少なくなっているなと感じていた時に見た

この映像です。

 

加藤氏はかつては「狂犬」とか言われていたらしいですが、今はこんなに

真面目に正義感の強い司会者になりましたというのが売りらしいです。

確かに、よく噛みついてはいます。

でも、朝から自分よりずいぶん年下の女性芸人の腕を捩じり上げ

謝るでもなく見せた冷たい目は、暴力以外の何物でもないと私には見えました。

そしてそんな人が、他人の不倫を大上段になぜ斬れる?

人の不正をなぜ糾弾できる?

 

不倫なんて究極の個人的なことで、相手と当事者を責められるのは配偶者だけと

決まっているのに、この番組に限らず、ワイドショーでは、徹底的に貶められます。

テレビですから、誰かが正義の味方するのもありでしょう。

 

でも、その正義の味方も時には、本性を現すのです。

それを悪いとは思えない時もあります。しかし、その時には周りの誰かが止めるなり

注意するなりするのが、その番組の姿勢と正義を示すのではないかと

私は思うのです。

正義の味方は一人ではできないのです。

それが正しくない時に「正しくない」と叱ってくれたり、

糺してくれたりする周りの人間がいないと、正義の味方であり続ける

ことはできないのです。

魔女おばばの声が彼に届くことはないでしょうが、いいおじさんが

若い女の子にあれはみっともないよと、ここで声をかけておきます。。。

 

 

 

 

 

 


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