我が身を知る

2021年08月23日

不定期にですが、たまーに突然創作意欲を掻き立てられて、どうにも収まらず

衝動的に糸を購入して、編み物を始める時があります。

若かりし頃は、一晩でセーター一枚という時期もありましたが、さすがに近年

それをしたら全身硬直で起き上がれなくなりそうなので、自制していますが、

なにしろ、後退と停滞は大嫌いな性格と来ていますから、やり始めたら一日でも

一時間でも早くという能動を抑えきれないのです。

 

先週から、まさにその時期に入ったようで、ボッベルコットンという

ドイツのグラテーションの綺麗な糸を購入してからは、一日何時間と

自主規制しながらの創作の夜を過ごしております。

この糸のなにがよいかと言えば、一巻きが1000メートルあります。

四本の細い糸を縒りなしでひとつにして編みますが、この四本の濃度を微妙に

変化させてグラデーションを作っていくことができます。

しかも1000メートルですから、自分継ぎ目を作らなくてもいいのです。

これ編み物したことある人なら、共感していただけると思いますが、かなり

ストレスです。結び目が上手く編地に隠れなかったりすると、苛つきますが

それがありません。大き目の三角ストール一枚分がありますから、ひたすら

編み続けていけば完成します。

 

いいことだらけのようですが、何にも欠点はあります。

まず編み図が市販されていない。

もっとも、糸自体が市販はされておらず、ネットで購入することになります。

そして編み図いくら探してもネットにはない。

糸が届いたら後ほどメールで届きますが、私はそんな悠長には待てないので

探しました。

そして外国の編み図を見つけて、翻訳して使っています。

日本版よりはかなり大雑把ですが、編地記号は世界中共通のようで困りませんし

この大雑把加減は、なかなか私には合っているようです。

そして編み始めた二日目。四本糸のうちの一本が切れています。

ここはやっぱり外国製。日本製ではまずこんなことはありません。

メーカーに問い合わせるとお取替えしますとは言ってくれましたが、もう1/3は

編んでいるのです。今更新しい糸で編めなんて・・できません。

そのまま編んで、また四本になったらまたそのまま編んでみます。

あんまり差がなければそれでいいです。と、またなんとも大雑把・・・

いや、これは私がですよ。

 

そして毎日自制しながら編んでいたのにも関わらず、昨日のことです。

朝一時間ほどあんで、椅子から立ち上がろうとしたら、あらら・・・腰が

腰が他人のもののように、私の言う事を聞かない。

姿勢を下にしようとすると、あいたたったた・・・と声が漏れ

動きが、動きが・・・壊れかけたロボットのように・・・

 

不覚です。

思った以上に、我が身はポンコツでした。

普段から、私は中古品というより、古いことに価値のある「骨董品」よと

嘯いておりますが、こうなれば中古品も骨董品も同じです。

むしろ使える中古品の方が価値が高いかも・・と、私の山よりも高い自尊心が

ガラガラと音をたてて崩れそうです。

 

それでも、お風呂に浸かり、ツボ指圧を続け、ストレッチをそっと施し、今朝は

爽やかに「おはよう」と声をかけたものの

しばらくは、やせ我慢の日々が続くことでしょう。これも生きていく上の

堪忍ということで、耐えてみせます。。。

 

 


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