飛ばないカラス

2021年09月09日

前日までの休みを消化して、今朝出勤の途中に、カラスが一羽、道を横切っています。

みなさまもご承知と思いますが、鳥は車が近づくと飛びます。

ですから多少スピードを緩めることがあっても、近づくとその心遣いをあざ笑うかのように

目の前を飛び去って行くカラス・・・なんてことはよくあります。

 

今朝もその類かと思っていましたが、どれだけ近寄っても、飛び立たない。

ひび割れたコンクリートの上を、チョンチョンと渡り歩いているのです。

仕方なくぎりぎりで車を止めますと、かの鳥はそのまま道を渡って向こう側の

叢に消えていきました。

この時は忘れ物を取りにいくためでしたから、すぐに引き返しました。

すると同じ場所にかの鳥はまたいるのです。

そしてチョンチョンとまたまた道に出てきます。

・・当たり屋のとり?

と、不審気ながらそこから目が離せません。

 

うちの車の後ろには二台別の車が・・・

停めてなんとかしてやることも、できそうにありません。

かと言ってこのまま轢き殺したりでもしたら、なにしろ相手は「カラス」

ですから、あとの祟りが・・

おそろしい・・・・・・・・

 

後ろの車の不審を承知でブレーキをかけます。

すると後ろの車もそのままブレーキかけます。

その次の車は事情が判らないのか短めのクラクションがひとつ「ヴっ!」と鳴ります。

バックミラーで様子を見ていると、カラスはすたすたとクラクション車に近寄ると

ポンとジャンプしてボンネットに上がます。

たまたまうちの後ろの車が曲がり角でいなくなったので、その様子が見えたのですが

クラクション車の運転手はカラスがよほど嫌いなのか、そのカラスのやりようが

腹立たしかったのか、突然ウィンカーを作動させました。

もちろん突然のことに慌てふためいたのはカラスです。

両足をバタバタとさせたかと思うと、意を決して(と、見えただけかもしれませんが)

空に飛びあがりました。

なーんだ、飛べるんじゃんと思ったとたん、お尻からその車に落下。

ついでに深緑の濃度のある液体をフロントガラスにびしゃっ!

運転席の驚き顔がまざまざと判りました。

 

カラスは執念深いと聞きましたが、本当ですね。

ヒチコックは偉かった。「鳥」はカラスだからこそ怖かった。

あれが鳩ならあの映画は成立しなかったはず・・・

なんて考えながら、それでもカラスの反撃にちよっと

溜飲を下げる思いもありました。

 

道はヒトのものだけにあらず・・尊い教えです。

さりとて鳥獣、その自らのみを尊ぶに能わず・・

とは、カラス相手には説きませんけどね。。。

 

 

 

 

 


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