偏屈な経済論

2021年12月22日

今、たまたま例の漫画で名作の中で「資本論」を読んでいるからなのかもしれない

のですが、昨日週刊誌を見ていたら「日本の億万長者はこんなに資産を持っていた」と

いう記事に巡り合いました。

私は、育ちはビンボーですが、昔の生まれ育ちの常で「お金のことを口にするのは

卑しい」と言われて育っておりましたから、こういう記事にはあまり興味はないのですが

それでもあれば見ます。(キョーミあるんじゃんと家人。彼はこんな記事大好きです。)

そ、そりゃあ少しはね。でもそういう興味は卑しいと躾けられたでしょ。あなただって。

と、説得力のない言い訳をして読み進んで、無性に腹が立ちました。

 

・・でしょう。だから見ない方がよかったのよ。と、つぶやきながらながらも、

それを話題にせずにはいられないのが、私の薄っぺらい品性でして・・(恥)

 

そこには日本の富裕と言われる方100人の名前が連なっていました。

もちろん、存じ上げている方もいれば、はじめてお名前を見る方もいらっしゃいます。

そしてその週刊誌の写真のピックアップの意地悪さか、悪意かは判りませんが、

どれも一癖ありそうな、女性は意地悪そうな雰囲気がぷんぷん。

それはちょっと気の毒になりました。

その中で、私が気になったのは、あの安売り衣料品ブランドの「ユ〇クロ」の

経営者さんとその奥様。長男、次男さんとその家系からはなんと四人も入って

いらっしゃるのです。

 

もちろんこれが悪いとは言いませんが、リーズナブルを売りにしている

あのブランドの経営者一族のこの資産力はなぜに・・と、思ってしまうのです。

お安くてかっこいい・・これは多くの人たちの望みの大部分を満たしているのでしょう。

でも1000円のシャツからあがる収益はいくら?

仕入れ値はいくら?

と、突き詰めて考えていくと、なんだか暗い気持ちになっていくのです。

彼らが有り余る資産を蓄えて、なおそれを紡ぎだしている源が1000円のシャツなら

それはいくらで仕入れるとそうなるの???

そんな単純な話ではないでしょうが、商売の基本は仕入れと売値であることは

古今東西変わりません。

 

私は常々「ユ〇クロ」と「100円ショップ」が日本の経済ダメにしたと家人に

吹聴しており、あまり行くことはありません。

もちろん私の中で、これは尤もと納得したものは買います。

ユ〇クロのカシミアのセーターはもう10年着ています。質量はだいぶ

へたりましたが、まだまだ着れます。今年はさすがに違う色が欲しくて

行ってみました。各色ありますととは銘打っていますが、失礼ながら子供の

クレヨンレベルの色ぞろえです。

それでも、1.2点選んで試着してみましたが、首回りがどうにもちくちくと

違和感がぬぐえない。なんでよ。カシミアでしょ。と思いながら

お値段みるとあれま・・10年前と変わっていない。

 

結局、買わずに帰りましたが、これっていいことなんですかね。

お安いとか、お安くないとかで物を選び続けた日本人が、得た結果が

これなんですかね。

お安い価格だけで判断する顧客のニーズに応えるとこうなる・・のは当然

ですよね。

 

遡って、私たちの時代に極少だった、アトピー性皮膚炎の子供たち。

昔の多くの患者は、成長につれて治っていくパターンが多かったと皮膚科の

先生にお聞きしたことがあります。

かくいう、娘の長男もそれで大変な思いもしてきました。今もです。

その治療に少なからずのお金をかけて、子供のために頑張ってきた親御さんも

多いでしょう。

でも、赤ちゃんの時に着せる肌着は格安店のものであったり、量産店のものだったり

するのです。お安いのがいけないとは言いません。

ただ、お安いものと、お高いものの差がどこにあるのかを知っているのかとは

お聞きしたいです。

300円の肌着と1500円の肌着。全く同じものですか。

300円には300円の、1500円には1500円の理由があるとは思いませんか。

それを知った上で、300円を選ぶのはそれは購入者の判断です。

 

こんな時代になにを言っているのか!とお叱りを覚悟で書いています。

これはあの狂乱のバブルの逆パターンです。あの頃は高ければよかった。

いまは安ければいい。

どっちも歪だということは、あのバブルとその終焉を見てきた世代なら判るはず。

 

この年の瀬にそんなことを思いながら綴る私は、確かに変わり者の偏屈な

おババだなとは思います。

でも、生き方はそうそうは変えられない。

しかも、私の場合どこで誰と会っても、二言三言をすると

「あなたは変わらないわよねぇ。」と言われます。

これ5年前の知人でも小学生時代の友人にもです・・

いいことか、悪いことかは判りませんが、きっと私はこのまま

あと200年、生き続けるのだと思います。

その頃に、ユ〇クロや100円ショップはまだ隆盛しているでしょうか。。。

 

 

 


フリーダイヤル 0120-039-242