春は来る
おかげさまで、我が家の老嬢ヒメはあれ以来、おしっこの習慣も元に戻り
朝な夕な、何事もなかったかのようにおしっこシートに上手に放尿しております。
冒頭から尾籠な話で申し訳ありません。
我が家にとってはかなり重大な出来事だったものですから・・・
オミクロン株は高止まりの様相を見せ、大きな数値に慣れてきている我が身を
恐ろしいとも思いながら、反面、人はこうやって変わりゆく環境を受け入れるのかもなんて
淘汰される生物の保存本能に思いを寄せてみるのでした。
それでも春は忘れずにやってくるようです。
隣の県で有名な古民家カフェに行くと、相変わらずの混みっぷりで、時間待ちに周辺を
散歩してみました。
菜の花が一面に黄色をまき散らし、青々とした草の間からタンポポや名も知らない小さな紫の花が
咲きそろって、ランチの前に楽しい目の保養ができました。
段々畑の斜面にはぽんかんが緑の葉の間にそのちよっと奇妙な形を覗かせて、ここがみかんの国で
あることを思い返させてくれます。
その前に仕事でちよっといやなことがあった後なので、この景色が一層心に沁みます。
晴という季節が特別好きな訳ではないですが、こんな一瞬の陽だまりは心が休まります。
そして美味しいランチをいただけましたので、この日のトータルは「大儲け」です(笑)
帰りに大き目のスーパーに寄って夜の買い物を済ませます。
夕方ですからレジには何人かは並んでいます。
その中で私は努めて一番時間がかかりそうな処を選ぶようにしています。
今でもレジが終わった頃、ゆっくり財布だしてお金払って、カードにチャージしてポイントカード
出している若めの主婦を見たら腹が立ちますが(笑)、震えながら財布を開けたり、
怪我をした手で袋を広げたり、異国から仕事できていて言葉がよくわからなかったり
お買い物ルールが判らなかったりする人が並んでいる処の後ろに並ぶようにしています。
腹をすかして泣き叫ぶ子がいる訳でもなく、食事時間が30分遅れたら倒れるほどの
血糖値であるわけでもなく、仕事を終えて帰るだけの私には時間が有り余るほどあます。
ならば一刻を争うようなレジでなくても、時間がかかりそうな処を選んでそこで、ゆったりと
順番待てば、少し不自由な彼らも店員さんも、ちょっとはあせらずに支払いができるかなと
思う、ほんとにささやかな気持ちです。
もちろん急ぐ時は、その限りではありませんが、もうそう急ぐことはあまりないのです。
家人と二人の暮らしです。私の食事の用意が多少遅れたとしても、なんの痛痒がありましょう。
これをしたからと言って、蜘蛛の糸を期待しているわけでも、お釈迦様の忖度を願っている
わけでもありません。
でも、はじめて意識的にそれをしてみて判りました。
案外、気持ちのいいことに(笑)。
言わなければ誰にも気づかれないし、判ってはもらえないし、家人などはじめは
わざわざ並ぶ私に呆れていましたが、その理由を知ると、もちろん何も言いません。
こんな露悪的な魔女おばばの独り言でした。。。