飛矢

2022年04月01日

四月の声を聞くと陽気は一段と暖かくなってきますが、それでも北海道には

雪マークが着いたりして日本は案外広いなぁと思います。

かつてGWに青森八甲田山に上った時は、酸ヶ湯温泉までの道の両端に雪の壁がそそり立って

結局行く手を阻まれて、引き返したことを今でも鮮明に思い返します。

あの頃は若かった・・いやいやそれではなく・・

 

今でもBSで八甲田山死の彷徨が放映されると必ず視聴する私を家人は「高倉健好き」と

思っているようですが、それは違います。

むしろ「八甲田好き」と言ってもらいたいですね。

あの冒頭とラストシーンの八甲田の四季と、映画の最中の雪の八甲田が忘れられない

のです。あの美を思えば役者さん一人一人の魅力など失礼ながら、たかがしれています。

日本の名カメラマン「木村大作氏」の作り上げた見事な映像美です。

この美しさに誘われて、私はGWの八甲田を目指したのです。

と、八甲田を語ると不眠不休で三日はかかるので、ひとまずは置いておきます。

 

もう最近のことではないのですが、ネット上でいろいろな誹謗中傷を受けて自らの命を

断ったり、自分の心を閉ざしたりする人が後を絶たず、厳しい規制が議論されていましたが

なんとか法改正になったようですね。

これを悪いこととは言いませんが、法律を厳しくさせることばかりを優先させると

それは言論の弾圧に繋がっていきますよ。

もちろん人を制限なしに攻撃したり、中傷したりすることは罪ですが、今までも

そんな輩は一定数はおりました。

新聞の投稿する時も「匿名希望」が四字熟語のように並んだ時代もありました。

それでも今よりずっとましなのは、人を中傷するのにする方もなかなかの努力と

労力が必要だったということです。

今のように片時もスマホを離さない時代ではないです。

それなりの準備をして臨まねばなりませんでした。

でも、今はいとも簡単に人を攻撃できるネットという武器を常に携帯しているのです。

ここに当時との大きな差がありますね。

 

でも、批難を承知で開き直りますが、受ける側もあまりに心が弱い。

こんなことで・・と、思わずため息がでそうな理由で命を絶ってしまったり

人を攻撃したりするのは、弱すぎるメンタルにも問題はないのか。

私などは叱られたり、罵倒されたりするのが当たり前の時代に育っていますから、

今の人たちのあまりの弱さに、その扱い方を怖れ慄いて途方に暮れてしまいます。

こんな「お蚕ぐるみで育った人間」がうじゃうじゃいる世界は、私のような

ガサツな人間には恐怖です。

何を言ったらいいのか判らない。どう捉えられるのか判らない。

こんな手探りの時代は、彼らから見た加害者よりの私の方も生きずらいのです。

攻撃側がもうちょっと弱くなれば、受ける側はもうちょっと強くなりましょうよ。

そうやって少しづづすり寄っていくことが人間社会の在り方ではないですか。

どうしてこんな偏った時代になってしまったのか。

声高に話すことが悪で、ぼそぼそと呟くことが善なのか、

私には判りません。弱いことは庇って気遣ってあげるべきですが、

決して正しいことではありません。

このあたりを彷徨う私に、攻撃の矢は飛んでくるのでしょうか。。。

 

 

 

 


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