女の背景

2022年04月10日

穏やかな日曜日の朝・・の、はずでした。

その均衡が破られたのはいつも視聴している「サンデーモーニング」が

流れたあとでした。

フランスの大統領選挙がテーマになっていてマクロン氏の対抗馬のイダルゴ氏の

話題になった時に、二人の力関係が拮抗してきていると聞いて家人が「彼女

もしもかくパートナー氏が極右でそれがやっかいらしいよ」と聞いた風なことを

言うのです。

私はイダルゴ氏でもサンデーモーニングてもなく、このセリフにカチンときました。

 

「あのさ、なんで彼女の政治的資質とパートナーのイデオロギーが関係あるのよ」と

私が言った途端、家人は「しまった」という顔になり(虎の尾を踏んじまったか・・と

いう心の声が聞こえたような気がしました。)

 

「日本の女性政治家もよく叩かれるよね。野田さんの旦那さんがその筋だとか

辻本さんのパートナーが左翼の元闘志だとか。でも、それって彼女らの政治的資質や

成果になんの関係があるの?

彼が背後に付いていて、彼女らはその操り人形だと言ってるみたいに書いてるけど

それってある意味性差別じゃありませんか。」

私は続けます。

「男性政治家さんは奥さんが背後で操っているなんてこと書かれる人は

いないのに、女性議員さんはなんでこういう書き方されるのよ。しかも、それについて

糾弾する人がだれもいない。男も女もパートナーの意見に左右されたり、それで

考えが変化したりすることはありますし、それを悪いとは思いません。

孔子様だって悪いと思ったことを改めるのは良いことだと仰っているではありませんか。

でも、改めたらそれはもう改めた人の意見であってその人のものでしょう。

ならば、その裏にいる人を黒幕的に扱ったり、その人を操り人形みたいな

言い方するのは間違ってませんか。しかも、政治の世界でその操り人形は「女性」

であることが殆どです。

 

日本の男女均等が本当に実現しないところは、案がこういうところにあるのかなと

思います。

心の奥の奥にしまい込まれた「差別」は、なくなったわけではないので、時々

こうして顔を見せるのです。

しかも、さり気ない風を装って、何回も繰り返して・・

なんと悪辣で卑怯な方法でしょう。

私は田島先生ほどの力も勇気もないので、せいぜいここで

吠える程度のものですが、物事の判断をするときに、こういうことを

忘れないでおこうとは思っています。

野田さんも、辻本さんも好きではありませんが(むしろ、好みのタイプでは

ないのですが)こういう報道には惑わされずに、彼女たちへの気持ちを判断して

いこうと思います。

私の価値判断で言えば、あからさまにしかも無自覚に夫の力を使い放題の前総理大臣

夫人の方がよっぽど悪辣で国益と国民感情を逆なでしていると思います。。。


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